「観る」を意識する

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突然ですが、みなさまは「出かける」という言葉を聞いた時、どのくらい遠くに行くイメージを持たれるでしょうか?

私は子供が生まれてから、この「出かける」という事について、徐々に「遠くに行くイメージ」を持つようになりました。端的に言えば、それは「日常からの脱出」と言えるようなものであり、具体的に子供が学校で行う会話だとするならば「私〇〇行ったよー」と言えるような距離感になっておりました。「ちょっとそこまで」という感覚が、徒歩から、自転車へ、そして電車や自動車、最後は飛行機や新幹線で……と行動範囲が広がると、人はどうしても「遠く」に行きたくなるものです。

思い出したい「視野・視座・視点」

それにしても、私のような仕事をしていると「お客様目線」と言ったような、言葉がよく出てくるのですが、要するに視野というのは視界の広さの事を指し、視座と言うのは目線の高さの事を指し、視点というのは立場が違う側からの起点の事を指すのですが、普段生活している圏内については、どうしても「いつもの景色」として、我々はこれらを処理しがちなため、同時のこれらの要素も見落とす傾向にあるなあと、一眼レフを持ってからは反省するようになりました。

「考えながら、レンズを持つ」と、言う行為は、実に良いマーケティング洞察の鍛錬になります。

被写体を探す。被写体を移す角度を考える、被写体と一緒に移るものを視界にとらえる。これらの要素はすべて、視野・視座・視点のトレーニングにうってつけです。

普段何気なく見ていた「花」を、しゃがんで子供の目線の高さまで落として眺めてみる。逆側から覗いてみて、光の入り方や、被写体の向こうに見える景色を眺めてみる。あるいは、近づいたり、遠くから眺めてみる。

そうやって、色々な「視野・視座・視点」を持ってモノを眺めていると、我々は普段の生活でいかに「モノを見ていないか」を自省することになります。思えば、いつしかスマホの画面ばかり見ていて、季節の移り変わりにも鈍感になっていたのかもしれません。たった1つの趣味が、それらの「気づき」を与えてくれることに、大きな感謝を感じます。

近くでも見つかる、まだ見ぬ景色

コチラの写真は、いつもわたっている「勝どき橋」を隣の橋から捉えた一枚ですが、工事中の勝どき橋のメガネが、工事のため板で覆われており、サングラスをかけた目の様にも見えます。

ボートがこちらに向かう絶妙のタイミングが捉えられたことは幸運でしたが、いつものルートから少し道を変えるだけでも、景色が変わることに、改めて学ぶことしきりでした。

やはりこうして、考えながら一眼レフを持つことは、非常に有効な「脳のトレーニング」になると思います。気負わず、楽しみながら散策をすることで、景色や季節の変遷を敏感にとらえ、いつまでも感受性を忘れずに歳を重ねたいものです。

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