小さく試す

5

マーケティング施策を展開するときに、私がコンサルタントとしてよく言う話の中に「まずは、小さくても良いので試してみましょう」と言う事を言います。これは極論「私という人間のアサインそのもの」にでも構いませんし、個別の施策でも構わなく、要は「実力の証明がなければ信じるも何も始まらない」という至極当然なものを証明していくために「小さく始める」というプロセスはどの企業でも「普通にあり得ること」です。

と、言うのも、たとえば弊社の事業レベルで考えれば、お客様にとって「外部のコンサルタント」としてコネもなく参画した人間というのは、その企業の人間が全員「信頼するか」と言うとそんなわけはなく、良くてせいぜい「どれ、お手並み拝見」となるのが普通です。そこにいきなり社運を賭すような試みをしても(もちろん)構いませんが、言っても相性などもありますから、まあ普通に考えたら「まずは、少し試してみる」と言うのは実に合理的な判断です。

これを写真撮影におきかえて、私自身で考えたとしても、私とて写真撮影で時間が出来たときや、カメラを持参した小旅行ではカメラやレンズを厳選してみたり、やったことのないものに挑戦してみたりというプロセスを(自己のスキル拡張のためにも)色々やるのですが、それらはあくまでも過大過ぎず、「小さく試す」と言う事から始めています。

と言うのも、変に「いきなり本番ぶっつけ勝負」と言うのはリスクが高いです。たとえば、近場に行くときに「荷物を厳選」したとして、通常だと「近場だからこそ大荷物でも良いじゃないか」と思われるかもしれませんが、それだと、真にそういう状況に向き合ったときに「何を厳選すべきか」が見えない訳で、だから何事も「小さく試す」と言う事を従前に体験しておくわけです。

そうなると、これは「なるほど、こうしたほうが良いな」とか、不便なりに学ぶことが多いのですが、それらの経験はあくまでも失敗ではなく、「次をより効率的にするための糧」として機能・蓄積されており、だからこそいざ「本気の撮影旅行」等があった時も、あらゆる意味で効果的に機能することでしょう。

それは仮説(机上の空論)ではなく、実戦としての経験則がそもそもそこに存在しているから生まれた判断であって、それこそは「小さく試した」という事実によってもたらされたものです。

これは、マーケティング施策なども同義で、どんな施策であろうとも「いきなり大金を突っ込んで大勝負に出る」と言うのは文字通りやはり「博打」の領域を出るとは思えなく、一般的には、そこに余力があるなら「良きにつけ、悪しきにつけ、リターンが最小化する状態だけど、検証は出来る状態」くらいの塩梅で進めると、これは確実に成果が次に直結していきます。

成果には時間がつきものですし、多くの人間・事業者は「大きくすぐに出る成果」を求めがちですが、長期的に常勝していくためには「経験の蓄積」は欠かせません。そのためにも、多くの事を「小さく」試すことで、あらゆる知見をまんべんなくフォローし、その経験の中から、「本番」を成功させる自信、素地が生まれる。という「地道なプロセス」について、一定の理解を持っておきたいものです。

関連記事