選択を使い分ける

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今日は水戸の偕楽園に撮影取材に出かけて写真撮影をしていたのですが「なるほどなー」と妙に納得したのは、その撮影の出来栄えでした。いつもはLeicaでスナップを撮っている自分が、今回はSONYの一眼で「梅をついばみに来る野鳥」を狙っていたのですが、そこに精神を集中しておいてみると、カメラを2台持って行っており、Leicaの方で梅林の風景を結構撮影したにもかかわらず、「ことごとく没」なのです。これは、なかなかどうして「うーむ。わかるな」と思ったことしきりです。

マーケティング施策の展開などもそうなのですが「出来うる多様な方向性に可能な限り対応していこう」となっていくと、1つずつの施策に対してのリソースのかけ方は(本人が全ての方向性に本気を出しているつもりでも)必然的に「分散」されて行くことになります。したがってアウトプットも悪くなり成果が「まんべんなく中途半端になる」という事になります。

さて、今回の私も(情けない事に)そうなっておりました。そもそも以前のコラム「選択肢を厳選する」でもこの辺りの「持って行かない事」と言うのも考えたのですが、今回は最初から「梅林と野鳥」という2つの選択肢があったので2個持って行ったんですね。

で、偕楽園に行ったタイミングで「を、鳥の鳴き声が多いぞ」と望遠レンズを意気揚々と構えた結果、Leicaでの撮影は「鳥を探す合間に」行っていたのですが、まあ、こんな中途半端な気分で(しかも、ベテランでもない素人が)中途半端な仕事をしてみたところで、それは何百枚撮ろうが「全部ボツ」なのは当然です。

結局、今回50mmの写真で残せたのは梅林の前に見た「竹林」の写真だけでして、それでも1枚でも残っている分だけ「良い勉強代になった」と思うべきでしょう。「やっぱり2台持ちってこうなるんだなあ」と、良い収穫です。

まあ、なかなかどうして、このあたりは「集中」という奴が必要そうでありつつも、「その場のシチュエーションで本当に興味の向いていること」だけにフォーカスすることになるので、やはり「現場での慣れ」が必要なのだろうなと思います。

ただ、私は今回の話で「2台を持ち込んだこと」自体は悪い事ではなかったと思っています。実際、それでいい野鳥の写真は撮れたわけですし、かなり以前よりも上達も感じました。ただ、「現地で、絞り込む必要があった」という事は頭に入れないとダメなんだと思います。あるいは、ハッキリと「時間を分けて活動する」でも良いかもしれません。

ただ、「野鳥」なんかは特にそうなのですが、「狙った写真を撮りたいとき」と言うのは、やっぱり時間があっという間に過ぎるものです。特に野鳥は「どこにいるかもわからんし、タイミングで見つけるしかない」みたいな被写体なので、当然運の要素も絡みますから、鳥の行動などを予測したり(たとえば人気の少ない方に行ってみるとか)するのが必要となりますから。

現地に最小限の選択肢を持ち込んで、現場の空気を見ながら最適な対応をする……と言うのは趣味に限らずビジネスなどでもそうだと思いますが「物事が思い通りに働く」と言うのは基本的に「そうであることの方が稀」です。

イレギュラーを常に想定し、幅を持ちながら、適宜厳選する。そんな選択肢の使い分けをすることが重要な要素の一つなのだろうなと、改めて思いました。

私もまだまだ、修行が足りませんね。

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