対話を行う

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当ブログ「撮影とマーケティング洞察」と言うのは、私が本業で成果を出しているマーケティングの基礎洞察を、実際にどのように活用して趣味性に活かしているのか…と言うことになりますが、ひとつ言えることは「これは絶対的な正解ではない」と言う事です。マーケティングコンサルタントとして実務をしていても良く分かりますが、1つの「成功パターン」が他の企業でも活用できるのか?というと、必ずしもそんなことは無く、それは「ヒトモノカネ」、もっと言えば事業規模や、企業文化すら違う世の中では「当たり前」のことで、だからこそ「実践」こそが重要と言えます。

いわゆる「成功者の提言」と言うのはこのあたりにバイアスが入っており、(マーケティング業界にせよ)そういった方々の提言は、あくまでも「自己の狭い経験則(失礼)」から来ることが多いため、多くの聴衆にとって「良い話」にはなるかもしれませんが、「実用に足る学び」かと言えば、「そうは、ならん」と言う事です。

ですから、そういった話を「ありがたや」と拝む必要は無く、「あーそうなんだ」くらいでせいぜいと言う事です。

趣味性に話を戻せば良く分かりますが、私の「マーケティング洞察」、たとえば「場に馴染む」と言うのは、私にとって有用な思考法であり、これが万人に有効か?と言えば、そうは思いません。なぜなら、「初めて見たものに大きな感動と洞察を得ることが得意な人間」も存在するからです。

それを、私程度のN=1の経験談が、「こちらの方が良いに決まっている」と上書きすることは傲慢以外の何ものでもなく、だからこそ、こういったブログの記事は「洞察を提供する」事にとどまり、それを、どう「咀嚼(そしゃく)するのか?」は、読み手にゆだねられることが当然なのです。

ただし、我々は一定の人生を歩み、スマートフォンにカメラが実装されているこの時代において、「カメラで写真を撮ったことが無い人」と言うのはほぼ存在しないため、少なくとも座学でマーケティングの思考を得るよりは、撮影を通じた洞察について、(比較して)より深い共感を得ることは難しくない事でしょう。それこそが「趣味性」と「洞察」を掛け合わせる本ブログの本質であり、あくまでも「知識」は参考程度に過ぎないことがご理解いただけるかと思います。

また、お互いが経験を持っていると言うのは、時として「対話」を生じさせ、「私はこういう風に考えるなあ」とか「私の場合はこっちかもなあ」という自問自答、あるいは他社との交流を生み出し、その価値観への理解を(相対的に)することで、「あ、この違いが自分の個性なのか」と改めて気が付くこともできるようになります。

だから、洞察は(特に趣味性のそれは)公開して損はなく、その交流の先に、新たなる自己発見があることでしょう。

学び自体は悪い事ではありませんがN=1を信用しすぎることなく、「本当にそうなのだろうか?」と検証を重ねることはビジネスにおいても実生活においても重要な要素と言えます。また、他社との「差」を知ることで、自分の相対的な個性も見えてきます。

それらが分かることで、貴方の撮影の作品性は個性を持つことでしょう。だからこそ、こういった発信と交流は、大事にしていきたい要素の一つと言えることでしょう。

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