想定する

433

今年も春の足音が聞こえてくる中で、気温がなかなか上がらなかったこともあり、桜の開花はだいぶ遅れているようでした。旅程は組んだものの、「見ごろ」にはまだまだ早くなるであろうタイミングに現地に赴くことになった時、私のカメラに標準で装備されたレンズは、標準ズームのそれではなく、望遠レンズとという選択肢になりました。

要は、これは事前の段階で「樹木全体」や「景色」を収めても「絵になる事はないだろう」と予測(と経験)の上に考えた事であり、だからこそ「景色を切り取る」や「切り抜いた中で物語を作る」というようなことが出来ればいい、という前提に立ってのことです。

ビジネスでも、こういった旅行(プライベート)、あるいは趣味でもそうですが、基本的には全員が全員「理想の環境、状況」が実行できれば、それに越した事はありませんが、たとえば上手くいかない可能性がある程度でも見えている時は、「バックアッププラン」を用意しておくことは基本であり重要な要素です。それは、天気予報を見て折り畳み傘を用意する行為に似ていますが、準備があれば、その前提で行動をできるため、特に限られた時間を使うには非常に効率が良くなります。

そして、質の良い「準備」を生み出すために重要なのが、質の良い「想定」になるという事ですね。

ということで、今回は「桜全体の景色」ではなく、枝の中で生まれる物語(主に野鳥)にフォーカスしました。実際、桜は数本がチラホラと咲くのみでしたが、とても満開の場所で撮影したように見えることでしょう。

この辺りの柔軟性を生み出すために必要なのは、やはり一定以上の「経験」なので、これまでの無駄足(というか、準備不足で苦労したこと)は、遠回りに見えて、比喩ような苦労だったのだとつくづく思います。あらゆる経験・状況に対応しつつ、自分なりの「最適解」を常に出せるようにしていきたいものです。

関連記事