欲を疑う

370

ブルーインパルスの撮影をする本祭のタイミングで、会場に入って「場所取り」機会があったのですが、なにぶん自分は初めてなのと「まてよ」と思っていたのであまり欲をかかずに、人気がそんなに無い場所でゆっくりと場所を取ることにしました。そりゃあ、誰にも邪魔されず、最前列で場所を確保して写真が取れればそれが最高なのでしょうが、なんか前日にプレでブルーインパルスが飛んでいるのを撮影していたときに「あれ、これひょっとして空を見る訳なんだから最前列じゃなくても良いのでは?」と想い、そんな決定をした次第です。

ベストの選択と言うのは常に競合にさらされるリスクがあり、また、単独行動の場所取りだとオチオチトイレにも行けなかったり、あるいは荷物を残すのも一定不安だったりする訳です。また、自分が「はじめて」と言う事もあって、正直、この投資(行動)に関するリターンも決して確約できるものではありません。で、あればこそ最初から「一定割り切って」しまい、「今回は空を撮るぞ」と、決めるほうがタスクが減るであろう……と思っての選択でした。

思えばこのような「初めから割り切る」という考え方は、ビジネス上も一定効果がある局面は多く、高度な選択や、突き詰めた話というのは「一定理解したフェーズで対応する」と言う事でも十分に間に合うケースと言うのは往々にしてあるものです。

たとえば、Webマーケティングにおいては「情報が整った後に集客をする」と言うのは非常に重要な事です。中身のないWebサイトへ一生懸命集客をしても「ブランド棄損」しかおきないためです。みなさんも「面白そうなバナーだからクリックしてみたらページが最悪に詰まらなかった」というご経験をされたことがあると思いますが、そんな時って、その後、どんなにページを改善しても、その方が来訪する機会は二度とありません。なぜなら、話は簡単で「つまらない」という刷り込みがおわってしまったからなんですね。

という訳で、結局、今回はそういった感じの「割り切り」があったからこそ「望遠レンズを活用した時の前方にいる人の頭が被らない距離」なんていうものもわかりましたし、ある程度不慣れな立ち回りをしていても、周囲に迷惑をかけることもなく(間隔が広いので)ある程度思い通りの写真を撮影することが出来ました。

このように、「前のほうが良いに決まっている!」のような欲目を冷静に考え直し、そのタイミングの己の力量にとっての「最適解」を見つける、選択する、と言うのは重要な成功へのターニングポイントになると思います。

まず、「楽しく撮る」そして「相応の成果を出す」というのは趣味にせよ、ビジネスにせよ、モチベーションの維持・促進において重要な項目では無いでしょうか。

そんな事を思いながら、身の丈に合った冷静な判断を出来たことを、少しだけ誇らしく思います。

関連記事