記録に残す

26

人間の生活とは不思議なもので、我々がついこの前まで「あっという間の一年だったね」と言う会話をしていたように、意識をしないと時がドンドンと過ぎて行きます。一方、何かあたらしい趣味を始めたり、何事かに取り組もうとしたとき、時間が妙に過ぎなくて苦労したりするものですが、これをブレイクスルーするコツの一つとして、私は「記録に残す」と言う事を意識しています。

まあ、本ブログの成り立ちも、半分はそういう事だったのですが、この「記録に残す」という行動は、少なくとも2回、我々の成長に寄与することが出来ます。1回目は「思考の整理を行えること」です。純粋に、たとえば私なら当サイトの中にブログを残したり、公開するための写真を選定して、タイトルを付けてキャプションを入れる作業と言うのは、「ただ、撮っただけ」にはなりません。

したがって、「考えて形にまとめる」という工程を必ず挟むことになり、これがものすごく良い自己研鑽と、自己反省の機会になるのです。

極端な実例を言ってしまえば、私は撮影時は満足していたものの、当サイトでアップ直前に「この写真、やっぱり要らないな」と捨てたものなどがあります。実際に大きな画面で見てみたら「どうにも納得いかなかった」のです。で、「なぜだろう?」と考えると、単純にピントが甘かったりしていて「ああ、次からはこういう事に気を付けないと、公開できたもんじゃないな」などと、成長の機会になるのです。

これは、私の生業であるマーケティング領域でも当然のことで、成長できない企業というのは「1年前の今日に、何を考えて、どんな計画をして、何をしていたのか」を明確に突き止めることが出来ません。なんとなく「展示会出ていたよね」と言う粒度ではなく、こういう設計で、こういう対象に、こうしていて結果はこうだった……くらい具体的でないと、やはりその企業は次の年も、その次のとしも「同じような失敗(とあえて言いますが)」を繰り返すことになってしまうのです。

さて、2つ目の効果についてですが、これは「振り返り」です。私自身、非常に集中的に本件に取り組んでいることも理由の1つかもしれませんが、すでに初日に撮影した写真と、この数日で撮影した写真に「ああ、違うな~」と「変化」を感じることが出来ています。

「成長」とは「変化」である。

「成長」と言うのは、突き詰めてしまえば「変化」の事を指します。

健全な方向に向かう事もあれば、迷走する事もありますが、基本的に「変化の要因」を特定する事は、成長において重要なプロセスであり、それがあればこそ、不調を乗り越えることも、新たなる挑戦に挑むことも出来るようになることでしょう。それは「記録」というベースが、貴方の前に存在しているからにほかなりません。

このように、「記録に残す」と言う事は明確に様々な効果を発揮します。なにも、私の様に「公開」しなくてもかまわないのです。自分なりにノートにとってみる、携帯のメモにサッと走り書きしてみる。そのような事でも「記録」には十分です。

そういったものを時を経て見返すことで「当時こんなことを考えていたのか」などと、様々なヒントを探すことが出来ます。自己の変化を理解出来ることで、他者からの承認が無くても自信を得ることが出来るのです。さらに言えば、その変化に気が付いて「こんなの消したいな」と思ってもそこで思いとどまり、さらに年を経てみることで、新たなる発見がまた出てくる……なんてこともあります。

どうか、自分にフォーカスし、変化と成長を感じるためのちょっとしたコツを活用頂ければ幸いです。

関連記事

error: Content is protected.