期待値を下げる

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いわゆる「最悪の状況」と言うのは予測の中にある時に大きい影響力を持ち、実際にその境遇になってみると「そうでもない」と感じることは多いものです。それを一言で慣用句にしたのが「案ずるより産むがやすし」と言う言葉だと思いますが、これはビジネスにせよ、趣味の領域にせよ重要なものの考え方で、私は「悲観的な予測」と「楽観的な行動」というのをなるべくバランスするようにします。

それを「どうやるのか?」と言うポイントにフォーカスすると掲題の通りの「期待値を下げる」というものです。

結局、写真撮影と言うのはいつでも「お天道様」の機嫌次第という所がありますから、「付いてみないと分からない」的なギャンブル要素はいつでもあるものです。もちろん「最高のコンディションの日しか活動しない」なんて事が出来ればベストでしょうが、人生にせよ、ビジネスにせよ、趣味の写真撮影ひとつを取っても「今日しかないんです」みたいなことは日常茶飯事で、だからこそ「じゃあ、いっそ止めますか」と思う所を「まあまあ、せっかくの機会なんだし、天気予報は最悪だけど行くだけ行こうかあ」と言う判断は時として「やってみても良い事」だと思います(だっていかないと結局誰も分かりませんから)。

そんな風に楽観的に行動していても、頭の中の予測は「かなり悲観的」で、なんてったって今日は「雷雨の予報の中、日光のバスツアーで滝を撮影に行く」訳ですから、1日丸々丸つぶれになるリスクもある訳で、それでも「まあ、最低限ロケハンになれば良いかな」とか思って、最低限の期待値で赴いたら「霧の中、トンネルを抜けたら、いきなり晴れ渡っていた」みたいな偶然に出会う事もあるようです。

まあ、そういう事は「期待していなかったから」こそ、喜びもひとしおなのですが、その後、雨こそ降らなかったものの霧が立ち込めてきてもう1つの撮影地では写真撮影になりませんでした。まわりの参加者は「残念だなあ」とおっしゃっていましたが、こちらとしては「いや、ゼロで考えていたから1つ撮れ高があっただけでも十分です」と思っていたのですが、やはりそういう気の持ちようも「期待していなかったけど、行動は楽観的だった」からもたらされたものであり、やはり一事が万事「情報の受け取り方」と言うのは重要だと思います。

この手の話は「まだ、水が半分もある」のか「もう、水が半分しかない」と考えるのか…みたいな思考論で良く出てきますが、実際は我々はこれに対して「では、そのうえでどうするのか?」と言う行動もセットになっており、これがいわゆる「決断力」を求められます。

状況を受け止め、自分なりの決断をくだし、結果を受け止める事は成長の重要な要素ですが、そのストレスを最小限に抑えるためにも「期待値を下げる」と言う考え方は一定有効です。頭にとめておき「なぜ、上手くいかないのだ!」とどうにもならないことに怒る機会をなるべく減らしていきたいものです。

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