行動に置き換える

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我々は、日々の生活を行う中で様々な状況に直面し、そのたびに、さまざまな思いを巡らせます。

良い事、悪いこと、たくさんのことがありますが、そういった「状況」に対して思い悩むとき、我々には陥りがちな「思考の罠」と言うものが存在します。実は、カメラを持って写真活動を行っていてもその状況には直面するのですが、カメラはやることがシンプルなため、この状況の「回避方法」が、簡単に見えてくるのは面白いものです。

さて、ではその違い、思い悩むことを回避する具体的な「思考」のコツとは何なのでしょうか。
それは、「状況と行動のすみ分け」です。

「状況」を「行動」に置き換える…とは

たとえば、あなたの撮影した写真がSNSに投稿してもうんともすんとも評価が付かなかったとします。

こういう状況に直面すると「ああ、自分はなんて才能が無いのだ」とか「どうしたらもっと評価してもらえるのだろうか」と思い悩んだりします。ビジネスにおいても同じような状況は「良くある話」でして、たとえば、予算通り売り上げがあがらないとか、計画に対して未達に終わっているとか、そういった状況は往々にして関係者を悩ませるものです。

結論から申し上げますと、これをいくら「思考で整理」しようとしても永遠に解決する事はありません。

目の前にある「状況」は、あなたが、いまさら変えることのできない事だからです。どんなに良い写真を撮ったと思っても、そう思っている自分と、実際に評価されていない現実と言うのは(特に画像投稿だけをするタイプのSNSなどなら文字の要素もありませんから)「なぜ、評価されないのだ…!」と悩むよりも、「まあ、しかたない。そういう事なのだな」と考えるほうが健全です。

対策としてもシンプルに「行動側」を考えるべきで、具体的にそれを書けば(もし、目的がSNSで評価されたい……ということであるのならば)「もっと評価れるようないい写真を撮って投稿する」しかありません。

要は「悩んでいるヒマがあったら、とっととカメラを持って撮影に出かけるなり、自分の写真がもっとうまくなるための構図とか勉強や被写体探しをするなり足を使え」と言う話です。全部、主語が「わたし」に完結する事ばかりなんですね。

だから、みなさまは動き出せる。

「一眼レフ」と言う趣味は、アウトプットが視覚的でわかりやすく「写真/データ」と言う生成物も、あかちゃんでも良しあしが分かるような感覚的なものが出てきます。

ですから、評価されたければコイツをどうにか良いアウトプットに変えるしかない。原因と対処の構図がシンプルなんですね。実際は、ビジネスだろうが、マーケティングだろうが実は同じで、予算に対して厳しいとか、アクセスに対して申し込みが少ないとか、なかなか受注できない……と言うのは思い悩むだけ無駄であって、そこに対して「行動」で埋めていくしかない。

ただ、ビジネスやマーケティングの場合はそこに対する「リアクション」の幅がものすごく多岐にわたるため、優先順位を付けたり、成果の出やすいことを厳選するのが大変で、それこそ私のような専門家と言うのはその「取捨選択」のためにも存在する訳ですが、こと写真であれば「撮る」事に集約されるため対策の展開がシンプルであり、理解もしやすいものです。

結論を書くと、今自分が思っていることや直面している「状況」に対して「自分が何が出来るのか?」と行動に置き換えたとき、その問題は解決に向けて動き出します。

構図が悪いのか、被写体がなっとくいかないのか。光の加減なのか。自分の作品と、上手い人の作品を比較して、自分なりに考え、撮影してみる。すべて自己完結できるこの「行動」のプロセスを習慣化することで、趣味の領域のみならず、ビジネスなどの状況においても、「状況と行動」を使い分け、打開への道すじへのヒントとなることでしょう。

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